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イニシエーション?(改)

12月21日(水)、杉並公会堂・小ホールで開催される
eX.16 マグナムトリオ、現代音楽を吹き飛ばす。』にて、
拙作、3人のフルート奏者のための《initiation》が公募招待作品として初演されます。

eX.(エクスドット)」とは、今日の現代音楽界を代表する作曲家である
川島素晴山根明季子両氏が主催する現代音楽のシリーズで、
通常のコンサートだけではなく、
出演者やプログラム内容に詳しい方を招いてのレクチャー(experiment[実験])を併催し、
現代音楽の動向を多角的に掘り下げる、刺激的な試みです。



16回目となる今回は、ハイテクニックで縦横無尽に吹きまくるのは勿論、
様々な改造頭部管やアタッチメント、エフェクター等の電子機器も使用し、
その上、多種多様なオリジナル奏法を駆使した、
まさに「ルール無用」なパフォーマンスを行なう次世代型フルートパフォーマンス集団、
マグナムトリオ多久潤一朗氏、神田勇哉氏、梶原一紘氏)とのコラボレーション。
しかも、本公演で上演する作品の一般公募まで企画されました。

ということで、私は上記の《initiation》を応募したのですが、
作曲は(いつも通り? いつも以上に?)苦戦致しました。

一般公募の件が発表された当初、全く違うタイトル、内容の曲を構想しておりました。
それは、『第27回日本現代音楽協会作曲新人賞本選会』で初演して頂いた
オーボエとハープのための《in the dark》では消化不良に終わった、
奏者の配置を変え、私の独白のような内容のものにする計画でした。

ただ、12月中旬、
いつもお世話になっている作曲家さんから、
「マグナムの皆さんが演奏する意義の無い曲ではダメだろ」的なアドバイスを頂き、
この構想は破棄致しました。
(ご本人は、優しく丁寧な言葉遣いをされる方ですので、悪しからず)

しかし、「では、その条件下で、どのような曲を書きたいのか?」というのが、
すぐには思い付きませんでした。
加えて、昨年のうちに脱稿させる予定だった、
尺八、声、十三絃箏のための《夜想曲》の作曲が長引いてしまい、
(それでも、初演の3ヶ月前には、演奏家さんへお渡し致しましたが)
焦りばかりが募っておりました。

そんな中、twitterで見つけた、渋谷慶一郎氏のとあるツイート
東浩紀氏作詞、渋谷慶一郎氏作曲で、初音ミクをボーカルに起用した楽曲、
『イニシエーション』を制作するらしい。
(詳しくは、togetterにて)

「イニシエーション? 何それ?」
全く知らない言葉が、状況を打開してくれました。

イニシエーションというのは、通過儀礼らしい。
通過儀礼にも、色々とあるらしい。
作曲も作品の上演も、その度に通過儀礼みたいなものかも知れないよね。

昨年の『第2回広島作曲コンクール本選演奏会』にて初演された、
フルートとピアノのための《椿》でも用いた、8音による音列を今回も採用しよう。
(夏田昌和氏にご指摘を頂いた「音列」という言葉が今回も適切かは、要検討)
この8音は、近似する微分音やグリッサンド等で通過する音はあるものの、
移高されることはない。
ただ、《椿》とは違い、耳で聴いて判断出来るゲート、判断し難いゲートを曲中に設定し、
それを通過する毎に、
音列の性格(中心音の在り方と云えるかも知れない)を変化させてみよう。
そこに在り続けるものとして、しかし、変容を免れないものとして設定された音楽。
曲の一部分ずつを、また、曲全体を「通過儀礼」と見立てた音楽。
そして、マグナムトリオさんによる上演を念頭に置きつつ、
彼らの特殊性、独自性を、如何にして自分の作曲に引き寄せられるか。

前述の渋谷氏のツイートは、年が明けて、1月2日深夜のもの。
五線紙に音を書き始めたのは、1月13日。
締切は2月1日だが、鹿児島からの郵送を考えると、1月28日には郵便局へ持って行きたい。
間に合わないだろうな。。
不安を抱えながら、作曲を進めて参りました。

一昨年、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための《葉桜》が
『第26回日本現代音楽協会作曲新人賞本選会』で初演された際、
フルートを担当して下さったのが、マグナムトリオを率いる革命児、多久潤一朗氏でした。
《葉桜》のリハーサルの際、多久氏が作曲された独奏フルートのための《》について、
特殊奏法を中心に、色々と教えて頂きました。
今回の《initiation》は、それを踏まえての作曲となりました。

また、地元でお世話になっているフルート奏者、竹下順子先生にも、
技術的な部分だけでなく、色々と相談に乗って頂きました。

このお二方なしでは有り得なかったであろう《initiation》。
フルートを愛する素敵なお二方に、感謝。

21日のコンサートでは、
「eX.」を主催される、川島素晴、山根明季子両氏の新作は勿論、
伊藤弘之、中川俊郎両氏の委嘱新作に加え、
公募で選出された北爪裕道氏、Claudio Nero Roy氏、私の新作が初演されます。
また、伊藤氏の代表作の一つ《サラマンダー Ib》(1995/2005)が、
微分音フルートを用いた多久潤一朗氏の独奏により上演されます。

最後に。
本公演は、今年の3月17日に予定されていたものですが、
東日本大震災の影響で延期となったものです。
あれから9ヶ月。
個人的には、色々な想いを抱えて臨む公演となりそうです。

どう考えても、刺激的な内容にしかならないであろう本公演。
期待しかしないでっ!という感じです。

年末のご多用中かとは思いますが、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

p.s.
リハで『マクロスF』や『創聖のアクエリオンEVOL』の話ばかりしないようにしないと。。
(私自身に、そんな余裕が無いでしょうけど、、)

  eX.16 マグナムトリオ、現代音楽を吹き飛ばす。
  2011年12月21日(水)18:30開場/19:00開演
  杉並公会堂・小ホール
  チケット:全席自由 予約・前売2,500円 当日3,000円
  詳細は下記の「eX.」ホームページまで

  http://www.komp.jp/11_12_21.html
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