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東京でのあれこれ

9月13日から17日まで、4泊5日の日程で東京に滞在して参りました。
その中の出来事から、音楽のことを中心に書きたいと思います。
(9月16日の山田岳さんのリサイタルはこちらに書きました。少し修正してます)

明治神宮


先ず、1日目。
羽田空港から直行したのは、11月に渋谷の公園通りクラシックスで開催される、
作曲家グループ<邦楽2010>のコンサート『音のカタログ Vol.2』のリハーサル。
発起人のお一人である高橋久美子さんに声を掛けて頂き、
今年の6月1日付でメンバーとなったこのグループ。
簡単に説明すると、洋楽出身の作曲家による邦楽曲の創造を目的としたグループです。
その参加作曲家による作品展が、上記の公演となります。

音のカタログ vol.2 表

私が出品するのは、今年4月に鹿児島県鹿屋市で初演して頂いた、
尺八、声、十三絃箏のための《夜想曲》という曲です。
(再演では、プログラムノートを一から書き直す予定)
演奏は、声と十三絃箏が、初演と同じく、梶ヶ野亜生さん。
尺八は、今回初めてご一緒させて頂く、元永拓さん。
改めて説明する必要も無いくらい、国内外で百戦錬磨の演奏家お二方。
しかも、かなり仲が良いお二方。w
この日がリハの初回であるにも拘らず、既に完成形に近い演奏をして下さいました。
合わせるのが難しいであろう、寧ろ合わないで欲しい箇所も合ってしまったので、
「もっとぎこちなく演奏して下さい」とお願いしてしまいました。ww

音のカタログ vol.2 裏

コンサートが近付いて参りましたら、また告知させて頂きたいのですが、
本公演は、かなり面白い内容となりそうです。
しかも、ホームページにあります通り、物凄い大御所がお二方、ご出演なさいます。
運営側であるものの、どのような公演になるのか、私も大変楽しみに致しております。

(追記。9月21日付で松尾祐孝さんも同会に参加されることとなりました)


3日目。
この日は、色々と観て回りました。

海森彩生・会場入口

先ずは、明治神宮文化館宝物展示室で開催されている
海森彩生(UMIMORISAISEI)写真展』に伺いました。
こちらは、東日本大震災への祈りを込めた、一般参加型の写真展です。

海森彩生・立てカン

私の目的は、ゲスト写真家、坂崎幸之助さんの「日常と非日常の間」という展示。
本当は、私が東京へ到着した日で終了予定だったそうですが、
好評のため、25日(日)まで会期延長されています。

海森彩生・スケジュール

私は坂崎さんが大好きなので、勿論、楽しませて頂いたのですが、
一般参加の写真からも、大震災は未だ終わっていないことを、
そして、明けない夜は無いことを、改めて実感致しました。
今、日本列島は台風の猛威が迫っています。
尊い命がこれ以上失われないことを祈るばかりです。


次は、外苑前駅近くのワタリウム美術館で開催されている
草間彌生 Kusama's Body Festival in '60s 展』に伺いました。
主に60年代の草間彌生さんのアートに着目した展覧会。
剥き出しで迫って来る鮮烈過ぎる作品群。
国内では初めて無修正オリジナルバージョンで上演されるという映像作品。
私が伺った時間、男性は私一人。
なんだか、むず痒い感覚もありました。
11月27日(日)まで開催されているこちらのチケットは、
会期中何度でも入場出来るパスポート制になっています。
もう一度伺えると良いな。


次は、銀座のフォトギャラリー「RING CUBE」で開催されている写真展、
GRist34』に伺いました。
「GRist」とは、リコーの公式ブログでスタートした企画で、
写真家を始め、様々な分野の第一線で活躍中の方々が、
リコーのコンパクトデジタルカメラ「GR DIGITAL」を活用している様子を紹介するもの。
この写真展では、そこで取材された34名の作品がそれぞれ2点ずつ展示されています。
こちらも、坂崎幸之助さんが目的で伺ったのですが、
坂崎さん以外の出品者の作品も、生活の現場や仕事の現場など、
私の好きな、日常の何気ない風景を写し撮ったものが多く、大変楽しめました。


3日目の最後に伺ったのは、杉並公会堂
バリトンの松平敬さんの無伴奏リサイタル『独声 vol.3』です。

私にとって、松平さんのファーストインパクトは、
NHK-FMで放送された、川島素晴さんの《4つのインヴェンション》でした。
これを録音したMDは、今でも気合いを入れたい時に大音量で聴くことにしています。
そして、昨年リリースされ、平成22年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞を受賞した、
ソプラノからバスまでの全声部(最大16声)をご自身の声の多重録音で演奏した
《MONO=POLI》という強烈なCD。
(13世紀から21世紀までの声楽アンサンブル作品を収録)
今年に入ってから、同様に多重録音された、
タリスの40声のモテット《Spem in alium》も配信の形でリリースされました。
最近では、ショーロクラブのアルバム『武満徹 ソングブック』にも参加されています。
(最近の愛聴盤の一つです)

結論から申し上げると、本当に伺って良かったです!

今回は「無伴奏」ではありながら、エレクトロニクスで有馬純寿さんが参加。
恥ずかしながら、
エレクトロニクスを前面に出した公演に伺った経験が殆ど無い私にとって、
「期待しかしないでっ。」というような気持ちでお伺いしたのです。
しかも、松平さんと有馬さんの共演。
実際、本番の数日前から入場をお断りしなくてはならない程の盛況ぶりとのこと。
期待は更に高まります。

先ずは、Twitterで告知されていた通り、開演のベルから面白い!
本番日の前日に作曲されたという、セリーによる音楽。
こだわり抜いてます。

1曲目、Alvin Lucier《Lullaby》から打ちのめされました。
こちらには、助演者として、
私が作曲を師事しているという謎設定を押しつけさせて頂いている作曲の師匠ww、
山本哲也さんが参加(ブログの外見もそっくりww)。
松平さんのブログでも、
「まだ国立音大在学中ながら、すでに大作曲家の片鱗を感じさせる」
と紹介されている、素晴らしい作曲家です。
ダミーのヘッドマイクを付けて椅子に座っている彼の周りを
松平さんがぐるぐると回りながら、無声音を発していきます。
そして、会場の8チャンネルのスピーカーを通して、私たち聴衆は、
山本さんの聴覚体験を擬似体験することになります。
実験的な色合いの強い曲なのですが、これが面白くてたまらない音楽。
この曲に限らず、きっと松平さんのキャラクターも反映されているのでしょうが、
すんなりと受け入れられる音楽になっているのです。
同じことがずっと繰り返されるような曲ですが、ミニマルのそれとも違い、
演劇性も極力抑えられた印象の中、五感が研ぎ澄まされる感覚がありました。

後半の1曲目は、このコンサートシリーズの第1回目の委嘱作品だったという、
森田泰之進さんの《うたかたながし》でした。
「うたかたながし」とは森田さんによる仮想の行事で、
「穢れや怨恨を泡に託して川や海に流し、災厄を祓う」ためのものらしい。
舞台裏でリン(だったと思います)を鳴らしてから、
そのリンを持ったまま、松平さんが入場。
英語による読経を思わせる発声。
ある種のトランス状態、フロー状態、超越的な体験。
時折、リンや木魚が鳴らされ、しゃぼん玉まで登場するのですが、
それがウィットに富んでいました。

Karlheinz Stockhausen《Spiral》は、元々、短波ラジオを用いる作品。
ただ、微弱な短波放送を受信することが困難となっているため、本公演では、
有馬氏製作による擬似短波ラジオ・パッチをMacBook Proで走らせていました。
プログラム冊子では、ラジオ放送ならではのリアルタイム性は失われても、
多様な音響とブラックボックス的な性格は確保される、と説明されています。
この曲では、ステージ上のテーブルに並べられた2台のMacBook Proを操作しながらの
演奏となった松平氏。
そのヴィジュアルも含め、大変刺激的な好演でした。

公演の全体に関しては、松平さんのブログもご覧頂きたく存じます。

余りに先走り的な感想になってしまいましたが、
音楽にはユーモアやアイロニーが欠かせないことを再認識させられた本公演。
そして、私にも拙作にもそれが欠けていることを痛感させられました。
初めての体験、これからどのように作曲して行けば良いのだろうか。
幾つもの戸惑いが鬩ぎ合いながらの帰途でした。
期せずして、とある方からのリクエストもあり、来年初演予定の曲として、
プレ・レコーディング音源を用いる作品を構想することになるのですが、
本公演で体験したことを自分の中で咀嚼する毎日が続いております。
(勿論、下手なことをしたら没になる危険性もあるのですが…ww)

また、杉並公会堂には初めて伺ったのですが、
12月に開催される『eX.16』の脳内シュミレーションも実践することが出来ました。


実は、もう一つ、コンサートに伺っているのですが、
残念ながら、特に書きたい感想が無いのです。
約2時間、ただただ音が通り過ぎていくのを聴いていたような。
でも、終演時の拍手喝采を思うと、きっと一般的には素晴らしい公演だったのでしょう。
公演前の某アナウンスを知った時点でテンションが下がっていたこともありましたが、
大好きな楽器であったにも拘らず、ここまで何も残らなかった公演は初めてでした。


色々な経験の中で、幾つもの課題を見つけられました。
しっかりと対峙して参ります。

この他の東京滞在の思い出については、またいずれ。
\アッカリ~ン/
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コメント

大充実!

> hagiさん

コメント、ありがとうございます!

はい、充実した東京滞在でした。
しかし、アニメ関連のことを未だ一つも書いておりません。ww
また後日、アップさせて頂きます(^^;

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