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予兆。

先週22日、神楽坂のTHEGLEEで開催された
「山本亜美&中井智弥 箏・二十五絃箏 DUO RECITAL ~琴瑟相和 キンシツアイワス~」
大変面白く、充実の公演でした。

後半に演奏された伊福部昭のバレエ・サロメに依る2作品、
《七ツのヴェールの踊り》《ヨカナーンの首級を得て、乱れるサロメ》では、
山本さんが二十五絃箏、中井さんが低音二十五絃箏を担当。
その鬼気迫る演奏に、30分が短く感じられる程、引き込まれました。
途中、箏の音色が呻き声のように聴こえたのですが、
これもまた、伊福部マジックだったのでしょう。

山本さんのソロによる《序の歌》委嘱初演も素晴らしかったです。
これまでに2作品で箏を用いたことがあり、そのうちの一つは、
Dual KOTO×KOTO(梶ヶ野亜生・山野安珠美)のCD『あまねく』に収録されましたが、
二十五絃箏を用いるのは今回が初めて。
フィンランド辺りの民謡も意識した美しい静謐さを、
歌と二十五絃箏で見事に実現された山本さんに感謝!



以前から大好きな演奏家だった山本さん。
特に、先述の梶ヶ野さんと組んでいるTsuguKaji-KOTOでの、
語りや唄を重視した活動に感銘を受けて参りました。
高橋久美子さんの《雪をんな》や、溝入敬三さんの《星になった男》は憧れの作品です)
委嘱を頂く前から、立原道造の詩をテキストとする組歌を作りたいと考えておりましたが、
お二人が普段取り上げている重厚な怪談やユーモアに、
私の作曲では辿り着けないことを流石に自覚しておりましたので、
ツグカジとは異なる音楽や発声を求めることにしました。
二十五絃箏が出来た背景なども、私なりに踏まえた結果でしたが、
苦手だった「間」を活かした表現などに取り組めましたので、
作曲のパレットを少し拡張出来た、収穫の多い初演となりました。

また、自分では意識していませんでしたが、
普段の時間配分や構成が反転したような、拙作には珍しい内容だったようです。
簡単に説明すると、作品の重要なアクセントとして登場する調性的な場面が、
今回の《序の歌》では大部分を占めていました。
それでも、旧来の調性という意味からは、だいぶ距離がありますけど。
作曲当時(6月~7月)のプライベートの変化が影響したのではないか?と、
終演後にご指摘頂きましたが、きっとそうなのでしょう。
ただ、その直後に作曲したマンドリン独奏曲《Ice Trick》では一転して、
モールス信号のSOSをリズムや音程関係に徹底して敷衍させましたので、
私にとっては穏やかな話じゃないのですが。
作曲って、怖いわ。

いずれにせよ、本公演が今年最後の新作初演だったこともあり、
これまでとは異なる印象だったという数人からのご感想は大変嬉しく、
おかげで来年以降の新作も、ポジティヴに取り組めそうです。

お世話になった皆様、ご来場の皆様、誠に有難うございました。
二十五絃箏、これからも取り組み続けたい楽器の一つです。

序の歌1序の歌2
序の歌3序の歌4

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