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ギターのための《楓》

9月1日(木)に広島で、同16日(金)に東京で開催される、
ギタリスト、山田岳さんのリサイタルにて、
拙作、ギターのための《楓》が初演されます。

作曲をしているくせに鍵盤は全く弾けない私ですが、
唯一、慣れ親しんでいる(「弾ける」訳ではありませんw)楽器がギターです。
それもあって、大好きなこの楽器のために作曲したいと以前から思っていたものの、
下手に経験があるためなのか、
「これはギタリストが嫌がるだろうな」みたいなことが分かってしまって、
無駄なリミッターが掛かってしまい、なかなか作曲出来ずにいました。

そんなこんなで頭の何処かにはあったものの手を出せなかったギター曲ですが、
作曲のきっかけを掴めたのが今年の2月下旬。
過去作で消化不良だったことをギターなら実現出来そうだと気付いて、
そのことにホンホンッ!と興奮した私は、ギター曲への想いをTwitterに連投。ww

ある意味、ここまでは日常茶飯事にも思えるのですが、今回は違いました。
その連投を見て下さった山田岳さんから、
「興味があります!」というリプライを頂いたのです。
余りに恐れ多いというか、とにかく予想外の展開。
良い意味で、退けなくなりました。ww

当初、《柊》というタイトルを考えていました。
柊の葉のようにギザギザした感触の色々な素材で作られた音楽。
その素材とは、音の高低や強弱、緩急をはじめ、
プレーン弦と巻き弦、開放弦と押弦、通常の音とハーモニクス音などです。
タイトルを《楓》に変更したのは、山田さんの出身地、広島の県木が楓だから。
これによって、タイトルの語感、漢字にした時の印象、広島での思い出などが、
新たに曲の内容へ影響したと思います。

作曲にあたっては、山田さんのブログや、
インタビュー記事が掲載されている雑誌を参考にしました。
例えば、Maurizio Pisati《Var är du?》を演奏されているこちらの動画
クラシックのギタリストがエレキギターを演奏すること自体は珍しくないでしょうが、
クリーントーンが中心というか、歪んだ音色を扱え切れていない印象を持っていました。
しかし、山田さんは違いました。
「現代ギター 2011年3月号」によると、クラシックより先にエレキから入ったとのこと。
クラシックのギタリストになる場合、
幼少の頃からクラシックギターに親しんでいる場合が多いかと思いますが、
この点でも、山田さんへの興味が倍増致しました。
(勘違いでしたら、ごめんなさいw)
また、同誌には山田さんの愛器、
1994年製のロバート・ラックに関するインタビューも掲載されていて、
そのギターと現代曲の相性について語っている部分なども参考にしました。

私の作曲は、自分の作曲上の課題や興味、好奇心を、
曲のタイトルとなるようなイメージに通すことで、
他人様に聴いて頂けるような形へ具現化させていく作業となるのですが、
今回の場合、前述のように作曲上の課題と曲のイメージが明確だったこと以上に、
山田さんに弾いて頂くギター曲として成立出来るよう、尽力致しました。
これは、戦略性も何もない無防備な作曲だったかも知れませんが、
ただ一つの曲にひたすら集中出来たことは確かです。

曲は、巻き弦のみのリフから始まります。
通常のチューニングにおけるプレーン弦の開放弦の音、
すなわち、E、B、Gを除いた9音を用いながら、次第に指板を広く使っていきます。
そして、このリフを分断するような形で、プレーン弦のEmのコードが挿入されるのですが、
ここでは異質さを強調することなく、音色の違いを溶け込ませたいと思いました。

ピアノのための《雫》から導入している「運指によるセリー」も織り交ぜながら、
曲は進んでいきます。

ピッキング・ハーモニクスの後、
人工ハーモニクス音と通常の音を組み合わせたフレーズが始まるのですが、
これは、Muriel Anderson《View From Space》を参考にしました。
(熊本での彼女と中川イサトさんの写真、今でも大切な思い出の一つです)
きっと美しいサウンドを聴くことが出来ると思います。

特殊奏法は殆ど使わない中、
ブリッジを叩いたり、右手が通常とは違う位置で弾いたりもしますが、
これは、ギターから6個以上の音を同時に鳴らしたい、と思ったためです。
曲の最後、18個の音が綺麗に絡み合うことを期待しています。

山田さんへ初稿をお送りしたのは3月上旬。
演奏家を想定せずに作曲していたら、こういう曲にはならなかったと思います。
素敵なイメージを導き出してくれた山田さんに感謝申し上げます。
大変幸せな作曲の時間でした。

この曲は、少しイレギュラーな形ではありますが、
広島と東京で初演して頂けることとなりました。
公演の詳細は、下記をご覧下さい。
尚、東京公演は、
現代ギター社が主催する「GGサロンコンサート」として開催されますが、
こちらの動画では、山田さんによる告知コメントと演奏をご覧頂けます。

《楓》は、ギタリストへの憧れが詰まった5分程度の小品です。
山田さんの、そして、ギタリストの皆さんのレパートリーに加えて頂きたいと、
僭越ながら願っております。

皆様のご来場を、私も心よりお待ち申し上げております。


■■2011年9月1日(木)18:30開場/19:00開演
 @八丁堀シャンテ チャペル「JURER」(広島)
 「山田岳 ギターリサイタル」広島公演
 賛助出演:藤井康生(ギター)

■■2011年9月16日(金)18:30開場/19:00開演
 @現代ギター社 GGサロン(東京)
 GGサロンコンサート「山田岳 ギターリサイタル」東京公演
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