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疎抜。

打楽器グループ、フォーマレッツのリハーサルに立ち会った際に、
拙作の癖をズバリ言い当てられたと、先日のブログで少しだけご紹介しましたが、
それは「同時に鳴る縦の音数が少なくて、盛り上がりに欠ける」というものでした。
音数というのは、声部と言い換えても良いでしょう。

マリンビストは基本的に、マレット(ばち)を片手に2本ずつ、両手で4本持ちます。
今回のアレンジは、4人の奏者でマリンバ3台を演奏するステージ用のものですから、
4人で16本のマレットを扱うことが(取り敢えず)出来ますし、
3台のうち2台は、5オクターブのものを使っています。
それに対し、私のアレンジは最大でも8~10音程度しか使っていません。
極端な話、これでは4人で演奏する必要性を感じられない箇所があり、
ダイナミクスや音色、曲調の変化だけではなく、
音数を増やすことで盛り上げる場面も欲しい、とのことでした。
きっと、少ない音数に必然性を持たせる編曲も出来ていなかったのでしょう。

実は同様のことを、別の方からも指摘されたことがあります。
2011年のギター作品《楓》の動画を視聴された方は、
「殆どが単旋律で、ギターらしい和音が出て来ず、物足りない」と仰いました。
ピアノ10台作品《Piano Function》や、室内オーケストラ作品《思無邪》にしても、
最大同時発音数の多い編成にも拘らず、私はユニゾンを多用しており、
後者には「オーケストラ特有の響きの広がりが感じられない」というご意見を頂きました。
それぞれに私なりの反論はありますが・・・。。
(以下の《Piano Function》は全曲ではなく、抜粋された動画です)

  



シンセのパッド音色のように、クラスター的なコードを薄く用いることはあっても、
確かに拙作は以前から、音が分厚くありません。
各々の作品に於いて、私が考える豊かな音楽は記譜し尽くしているつもりですし、
実際そのように演奏されていると私には聴こえているのですが、
それでも変化が乏しく、浅くて薄っぺらな音楽に聴こえてしまうようです。

私の出自にも関わる癖なので、既存の作品を真似た習作では可能であっても、
いざ自分の音楽を作ろうとすると、音を疎抜こうとする意思が自然と働きます。
拙作について「繊細」「疾走感がある」「神秘的」と評する方もいらっしゃいますが、
これらは音の薄さに負う所が大きいでしょうから、
「直す気なんて無いだろ?」と訊かれたら、きっと私は頷くだろうと思います。

ただ、あらゆる場面でオールマイティに使えることを意図したご依頼に対しては、
従来の西洋音楽の語法に寄り添う選択肢を、常備しておく必要があると痛感しましたし、
事前に打合せの機会を設けて頂いたのに、それを活かし切れていないことを反省しました。
今回の編曲で私の抽斗が増えると思うと、いずれも有意義な作業となる筈。
丁寧にご指導下さるフォーマレッツの皆様に、感謝です(●・▽・●)
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