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意図。

本日初演!のコンサート1・フライヤー

今月16日(日)に開催される、みやまコンセール(霧島国際音楽ホール)自主事業、
鹿児島の作曲家たちによる「本日初演!のコンサートI」が、いよいよ4日後の開催となりました。

鹿児島に所縁のある作曲家を特集する本公演。
出品作曲家は、第1部(室内楽)が池田圭佑、井元透馬、川﨑聖子、中村匡宏。
第2部(室内オーケストラ)が石田匡志、伊地知元子、久保禎、田口和行、以上8名。
それぞれの作風を考えると、本公演でなければ揃わないであろう顔ぶれとなっています。
9日付の南日本新聞に掲載された久保先生のコメントが、
本公演の特色を端的に表現されていますので、以下に再び引用します。

  「公的機関が企画し、若い作曲家の発表の場や地元演奏家が意欲的に協力するコンサートは画期的。
   第2部は鹿児島をテーマにした多彩な作品が並ぶので、さまざまな表現方法があると感じてほしい」

尚、出品作曲家のプロフィールについては、以下のリンク先をご覧下さい。
http://greenhorn2011.blog24.fc2.com/blog-entry-550.html


さて、本日は、本公演で初演される室内オーケストラのための拙作《思無邪》を、
フライヤーに掲載された解説文を基に、ご紹介したいと思います。

久保先生のコメントにもあるように、委嘱のお題は「かごしま」でしたが、
これまでご当地モノに関わることを極力避けて来た私にとって、
どのようにアプローチすれば良いのか、お話を頂いた当初は悩みました。
タイトルや解説文だけ鹿児島を想起させるものにして、実際の音楽は自由に作るやり方もあったでしょう。
でも、折角の機会ですから、鹿児島を刻印した音楽(描写ではない)に初めて取り組むことに決めました。
その上で、私の普段の作曲を偽りなく展開させよう、という計画です。
タイトルに島津斉彬公の座右の銘である「思無邪(しむじゃ)」を選んだのも、
「思いよこしまなし」、つまり、「ひたすらに」「素直な心」といった精神を、
本作の姿勢と重ね合わせたい意図があり、その宣言に過ぎません。

《思無邪》では『ファンクション』と『リスケール』という二つの課題に取り組んでいます。

一つ目の『ファンクション』には「機能」や「関数」の他にも「儀式」という意味があり、
数的なシステムを用いる思考と、アジアの宇宙観への興味から来る志向を同時に宣言出来る言葉として、
おおすみ-かごしま芸術祭2013」で初演したピアノ10台作品《Piano Function》などで用いています。
本作においては「SHIMUJA」のモールス信号に由来するリズム周期「7-6-4-5-2-3」や、
「思無邪」の漢字の画数「9-12-8」に由来するオスティナートの構成、
一管編成ならではのユニゾンの活用などに表れているでしょう。
オーケストレーションは西村朗さんの影響が強いだろうと思いますが、
委嘱があった当初、使用可能な打楽器はバスドラムとティンパニのみと言われており、
その後、幾つかの打楽器の使用が認められましたが、鍵盤打楽器を全く使わなかったことから、
西村作品とは音色や音響の感触が異なるものになったと感じております。

もう一つの『リスケール』は、音楽の創造の現場において重要な「引用」に対する私なりの態度です。
私は以前から、オクターブ内にある12の音を全て使うのではなく、
その中から任意に選んだ8音(近似する微分音や、グリッサンドで通過する音はありますが)を用いることが多く、
最近では、既存の作品をその八音音階に置換して自作に登場させるようにもなりました。
このことを『リスケール』と呼んでいます。
本作で用いた八音音階「C, Cis, D, Es, Fis, G, A, H」は、
「SHIMUJA」に含まれる三つの音名(S=Es, H, A:短いモチーフとしても多用される)に、
その短三度上(Fis, D, C)と長三度上(G, Dis, Cis)を加えたものです(EsとDisは重複)。
本作では《鹿児島おはら節》をこの音階に置換したフレーズが執拗に登場します。
2010年、私が最初に八音音階を用いた《椿》のプログラムノートには、
「そこに在り続けるものとして、しかし、変容を免れないものとして八音音階を採用した」と書きましたが、
この気負ったような意図は本作においても変わっておらず、鹿児島の歴史にも似通った所があると考えております。

演奏所要時間は約13分。
今回の委嘱、ならびに、鹿児島を代表する指揮者・演奏家の方々に初演して頂ける喜びと感謝を込めて作曲しました。
奇を衒うことのない、自然体の単純な音楽であるが故に、なかなか容赦無いスコアとなりましたが、
私なりのディヴェルティメントとして実現されることを願っております。


他の7作品も、それぞれの偽りない音楽が提示されるだろうと想像します。
多くの方々に、会場で体感して頂きたい本公演。
皆様のご来場を、心よりお待ち申し上げております。

《思無邪》リハーサル0123



みやまコンセール自主事業
鹿児島の作曲家たちによる「本日初演!のコンサートI」

【日時】2014年2月16日(日)13:30開場/14:00開演
【会場】みやまコンセール(霧島国際音楽ホール)・主ホール
【料金】一般3,000円、高校生以下1,500円(全席自由、税込)

* 未就学児の入場は固くお断り致します。
* 車いす席(限定8席)を御希望の方は、公演前日までにみやまコンセールへお申し込み下さい。
* 開演に先立ち、以下の関連イベントを行います。どうぞ、ご参加ください。
   10:00~12:00 第2部の公開リハーサル(無料)
   12:30~13:30 トークセッション「作曲は楽しい、おもしろい」(入場券をお持ちの方のみ)


【プログラム】(曲順未定)

第1部 - 室内楽

池田 圭佑:描像「タカプラ前」~バレンタイン・コンバージョン~
編成:オーボエ、パフォーマー、美容師

井元 透馬:金管五重奏曲第1番
編成:金管五重奏(2トランペット、トロンボーン、ホルン、テューバ)

川﨑 聖子:風光(fuko)
編成:ピアノソロ

中村 匡宏:NVC -nonverbal communication-
編成:Piano+Synthesizer、Sax(Sop.Alt.Ten.持ち替え)、Multi percussion


第2部 - 室内オーケストラ

石田 匡志:青藍の迷宮

伊地知 元子:古仁屋Saturday100夜のアゲー

久保 禎:大隅曼荼羅-室内管弦楽のための-

田口 和行:思無邪


【演奏】みやまコンセール協力演奏家たちによる室内管弦楽団、金管五重奏団 他

* 第2部の室内管弦楽団は以下の21名。
   指揮:真邉省至
   フルート:中島真理子
   オーボエ:進史絵
   クラリネット:堂園さおり
   ファゴット:久保由香理
   ホルン:山下美喜子、椎原聡
   トランペット:堂園和也
   トロンボーン:外山友美
   ピアノ:桃坂寛子
   打楽器:安田奈緒子、宇都遼介
   ヴァイオリン:福原洋子、木佐貫茜、中堂園都乃、久保吹音
   ヴィオラ:安楽聡子、土居直子
   チェロ:重森敬子、有村航平
   コントラバス:諏訪園信二


【入場券販売所】
宝山ホール(鹿児島市)、みやまコンセール(霧島市)

* 以下のプレイガイド等でチケットを購入される場合は発券手数料等が必要です。
十字屋CROSS・山形屋プレイガイド・ブックスミスミオプシア(以上、鹿児島市)
ローソンチケット(ローソン各店 Lコード:83198) http://l-tike.com/
チケットぴあ(サンクス、セブンイレブン各店 Pコード:188-510) http://t.pia.jp/
イープラス(ファミリーマート各店) http://eplus.jp/miyama

【主催】みやまコンセール
【協賛】霧島温泉旅館協会
【後援】NPO法人鹿児島作曲協会
【お問合せ】みやまコンセール(霧島国際音楽ホール)0995-78-8000、info@miyama-conseru.or.jp
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