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化身。

今日は、私が最も影響を受けた作曲家の一人、桜庭統(もとい)氏をご紹介したいと思います。
ピアノ10連奏が初演される数日前から、気合いを入れるためにも氏の作品を聴き直しておりました。

※ お急ぎの方は、記事の一番下にある二つの動画をご覧下さい。

「DEJA-VU」というバンドのキーボーディストとして1988年にデビューした桜庭氏ですが、
現在では、主にロールプレイングゲーム(以下、RPG)の音楽制作で活躍していらっしゃいます。

RPGの音楽で特に重要なのが、プレイ中に最も多く聴くことになるであろう通常戦闘の音楽。
作品の顔でありつつ、繰り返し聴くことに耐え得る内容でならなくてはならないのですが、
桜庭氏の手掛けるゲーム・ミュージックは、この音楽がとにかく素晴らしいのです。
その中から2曲を、敢えて、ゲームのプレイ動画からご紹介致します。
以下、動画により音量、音質が異なりますのでご注意下さい

「ヴァルキリープロファイル2 シルメリア」より《A Motion of Finishing Blow》(0:03から)



「バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海」より《The true mirror》(0:28から)



余談ですが、私がゲーム好きだと思われている方もいらっしゃるようですが、
ゲーム機本体を所有していないこともあり、殆どプレイしたことがありません。
ただ、先述の「ヴァルキリープロファイル」シリーズと「スターオーシャン」シリーズは、
桜庭氏が音楽を担当されていることもあって、一時期、よくプレイしていました。
(動画をご覧の通り、音楽を聴く余裕は殆ど無いハードな内容ですけど、、)

さて、桜庭氏の代表曲の一つに《The incarnation of devil》があります。
アレンジを変えて様々な作品で使われているのですが、ここでは次の二つをご紹介致します。
メロディもコード進行もかっこ良くて、最初の4小節で私はすぐにやられました。
途中のリフも、これまた素敵なのです。

「スターオーシャン Till the End of Time」より。



「スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-」より(1:57から)
動画の冒頭から流れているのは、隠しダンジョン曲の《Seeker》
ダンジョンとは洞窟や塔など、敵が多く現れるゲーム中の難所で、
そこのBGMも暗く陰湿だったり、神秘的な雰囲気だったりすることが多いのですが、
お聴きの通り、桜庭氏のダンジョン曲は、
戦闘曲よりもテンションが高いのではないか?という内容のものが多いです。



2003年、
「スターオーシャン」と「ヴァルキリープロファイル」のコンサートが開催されることになり、
スタッフの間では、SFや北欧神話のような世界観を伝えるためにも、
オーケストラコンサートが良いのではないか、
はたまた、打ち込みを導入したライブが良いのではないか、といった話があったそうですが、
桜庭氏が選んだのは、キーボード、ベース、ドラムのスリーピースのバンド編成でした。
曰く、「間違ってもいいから、人間の弾く音だけを聴かせたかった」

次の動画はZEPP TOKYOで開催されたそのライブから、アンコールに演奏されたメドレー。
1:52から6:01までが、先述の《The incarnation of devil》です。
演奏は、キーボード:桜庭統、ベース:長谷川淳、ドラム:中村俊彦の三氏。
本公演をきっかけとして、このメンバーでのレコーディングやライブが何回も行われています。
余談ですが、桜庭氏はキーボードをもっと並べたかったそうですよ。



最後に。
私が桜庭氏を敬愛するきっかけとなった一曲をご紹介致します。
タイトルは《Confidence in the domination》
《The incarnation of devil》と同様に、アレンジを変えて様々な作品で使われています。
こういうリフが大好きで、私の曲に最も影響が出ているかも知れません。
また、先日のブログにも書いた、自作を演奏するバンドを組みたいという欲求にも現れているかも。

こちらも、2003年のライブから。
本公演を収録したCD、DVD共に、私の音楽人生に欠かせない大切なディスクです。
以上、お付き合い下さり、誠に有難うございました。

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コメント

こういうジャンルの音楽が背景にあるってとても羨ましく思います。
私なんかはクラシックばかり聞いて育ってきたもんで、なかなかpopsやrockをどう聞いていいものか・・・純粋に楽しむ方法を知らないのです。
何回周期したとかそういう視点で聞いてしまう。
それはとても残念なことだと思ってます。
グルーブ感というものを感性で聞ける田口さんの耳と心を羨ましく思います。

> tomoko様
私は、幼少期からクラシックや楽器に親しんで来られた方々が羨ましいです。
第一、私たちの場合は、聴いて来た音楽よりも、
今現在、何を作曲出来るかが問われている訳ですけど。
その意味では、tomokoさん達の聴こえ方もまた、私には興味深いんです。
先日のピアノ10連奏について、FBへ下さったコメントにしても、
「ここを真っ先に訊きたいのね」とインパクトのある内容でしたもの。
私は感性でしか聴けないし、作れないし、
方眼紙上のドットとして音をイメージすることも、
いわゆる評論家のような語り口や語彙で論ずることも出来ませんから。

時々、音大出身の作曲家をどう思うか質問されることがありますけど、
どう思うも何も、私にとっては、プロフェッショナルとしての憧れの対象です。
他意があるように読めるかも知れませんが、でも、本心です。

それよりも、独学だろうが何だろうが、
この閉塞感、現代音楽が最早アートではない現状を、
(自分を含めた)誰かが早く打破して欲しい、そう思います。

私は普段、滅多に音楽を聴きません。
自分の中にある音楽が破壊されていくような気持ちになるので、好きなミュージシャンもいませんし、最近はルネサンス期のものを聴いています。でも感性のレヴェルで聴けていないんですよね音楽史上の流れが目の前をうろつきます。その時に西洋の音楽のことしか知らない自分にいらだったりもします。
多様化という言葉がふさわしい今日において、知識として多様な音楽を知る機会は増えました。しかしながら、それを感性のレヴェルで聞くにはかなりの柔軟さが必要だと思っています。もっぱら、多くの人が西洋の音楽以外のものを聴いているでしょうが・・・

田口さんの強みだと思います。先日のピアノ作品の中にボサノヴァの要素を入れたり・・・そういう発想が現われるのはバックボーンにあるものがそうさせているのだと思いますし。私は今、民族音楽に着目しています。なぜなら、ある民族の音楽を聞くと血が騒ぎます、それは私がここに生を受ける前に体験した音楽に違いないと思っているからです。輪廻転生を信じているので。

最早アートの件ですが、日本だけであがいても無駄だと思います。
世界はもっと多様化しています。逆に過去に戻ったりもしていますが、ほとんどの作家が今までにないあり方を表示しています。だから私は毎晩、毎朝海外の友人とメールスカイプでやり取りしています。音楽よりも必要なのは言語力だと最近感じております。

重ねてのコメント失礼します。
今思ったのですが、田口さんは船で日本を出れる区域にいますよね?
アジア諸国。
そのような場でイベントを行ってはいかがですか?
私ならそうします。
鹿児島ですと、開港されてますし、輸入逆輸入が東京人よりも楽に行えるのではないかと・・・・あくまで無駄話として聴いてください。

失礼致しました。

> tomoko様
連続のコメント、ありがとうございます!

普段から音楽を聴かなくても、別に構わないと思います。Twitter等の投稿では、それなりにポップスも聴いていらっしゃる印象があるのですが、私の気のせいでしょうか。先日も書きましたが、音楽をどのように聴いているかが問題ではなく、自分が作曲出来る人なのかどうかが問われる訳ですし。勿論、何かを発表する以上は、今までに経験して思考して来たものが何らかの形で表出するだろうとは思いますけど。

ブルース・リーじゃないですけど、「Don't think. Feel!」が出来る人はそのまま続ければ良いでしょうし、それが難しい場合は無理するのもどうかと思います。自然体ではなくなりますし。私のブログでよく引用する言葉に「脳髄は物を考える処に非ず」がありますけど、きっとそうなんだろうと私自身は感じています。

多様化という言葉は少々かっこ良過ぎる気もしますが、私がいつも自作について思うことは「雑種」であることです。自然に出来てしまっている場合もあれば、意識的に取り組んでいる場合もあります。純粋培養もきれいでしょうが、私の性には合いません。

輪廻転生。自分は何処を旅して此処に居るのだろうか、ということはよく考えます。それによって、音楽の志向性も大きく変わるだろうと思います。これも私がよく引用する言葉ですが、「個体発生は系統発生を繰り返す」というのは、アートの分野でもきっとそうだろうと信じています。

民族音楽は一時期、かなり聴き込んでいました。ただ、日本で雅楽や古典の本曲を聴く機会が結構限られているように、私が海外で体験したものは意外と観光客向けにアレンジされていたり、それこそ西洋音楽化されていたりで、ちょっとずつ醒めて来てしまいました。アジアの民族楽器奏者も欧米のロックミュージシャンに憧れていることが少なくないようですし。撥弦楽器や打楽器であれば何となく演奏出来るので、そうした楽器でいきなりセッションに参加させてもらうのも楽しいですよね。わざわざ海外へ行かなくても、留学生との交流などでも出来ることですし。

鹿児島の民謡やお祭りの音楽、奄美から沖縄に掛けての島唄には魅了され続けています。友人に優れた民謡三味線の奏者が居ることも大きいです。音階やリズムだけでなく、能などからインスパイアされるものだけではない、意外と肉食系な日本の感覚と申しましょうか。そういうものが、私の作品にも色濃く出ているかと思います。

私は、アートは飽くまでもローカルなもの、プライベートなものだと考えています。最近の傾向は、コスモポリタンを目指し過ぎではないでしょうか。確かに、何処で誰とどんなことをやって来たかは重要なポイントですが、何かが生まれる、生まれてしまった瞬間というのは、意外とスケールが小さいものではないでしょうか。だからこそ、私も言語を重視します。面識が全く無い海外の方が私の作品を演奏するようになるまで、私は気付けなかったことですが。彼らがどのように演奏するのか、興味ありますもの。

アジア諸国について。ご存知だろうと思いますが、鹿児島に限らず、九州は音楽でもアジアとの交流が盛んです。東アジア現代音楽祭、東アジア国際作曲コンクールなどありますが、日本からの参加は九州の人が殆どのように思われます。日韓創作歌曲交流演奏会や韓日創作歌曲交流音楽會も同様に。私個人では規模の小さいことしか企画出来ませんが、アジアに限らず、ちょっと面白そうなことを考えております(というか、向こうから提案されています)

先日の朝日新聞の記事(きっと西日本のみの掲載)では、九州大学大学院の教授が「同じ九州でも、鹿児島は新しい創造に積極的で、それが奨励されている」といった内容を寄稿されていました。わざわざ福岡から、私の自主企画などを取材しに来て下さったのですが、地理的な問題だけでなく、明治維新の頃の精神みたいなものは、鹿児島県民に良くも悪くも根付いているだろうと思います。ここで行われていることが、例えば東京や欧米で歓迎される内容になっているかは分かりません。でも、鹿児島の風土と創造活動に、私は大きな刺激を頂いております。きっと、鹿児島に限らず、表現する方々の殆どはそうだろうと思います。そして、活動を制限する意味での県境や国境を作らないこと。こういうことからも、早くから海外での活動を展開されているtomokoさんだからこその、充実した創作が今後繰り出されるのではないでしょうか。私も頑張って参ります!

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