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血流。

おおすみ-かごしま芸術祭2013」にご出演された森重靖宗さん。
現在はチェロによる即興演奏や弾き語り等の活動をされていて、
ダンサーとの共演も多く、写真家としても活動されています。
芸術祭の各会場で、森重さんの音楽に惚れる来場者が続出しました。
私もその一人です。

そんな森重さんが2009年にリリースされたアルバム『fukashigi』を拝聴させて頂きました。
チェロとピアノ、それぞれ独奏のインプロヴィゼーションが合わせて11トラック。
いずれも私の大好きな音楽ばかり。
北田商店街でのセッションでも感じましたが、
この方のノイジーな奏法はとても柔らかく、暖かい音をしています。
それでいて、闇を覆い隠そうとする平穏を切り裂く刃のようでもあります。
CDの中には、不穏で厳しい表情の場面も含まれていますが、耳を塞がずに聴き入っていたい。
身体の動きのような連続性が感じられるため、次の音が待ち遠しくもなります。
勿論、安易な予測は簡単に裏切られます。
紙一重の音楽、とでも申しましょうか。

PAを使わずに特殊奏法を多用されると、客席では殆ど何も感じられないことが多くて困惑します。
私も自作で時々やらかしてしまいますけど。
微細な音の揺らぎを聴いて欲しいならば、良い音質で、
せめて演奏者が聴こえているのと同等の音量であって欲しいと私などは思ってしまいます。
顕微鏡的な耳で、フォーカスされた音を聴きたい。
そういう意味でもこのCDは、CDという媒体だからこそ、私の欲求を満たしてくれます。
ピアノの音色にしても、レコーディングされたことで受け取れるものになっている筈。
これがライブでマイクを通すとなると、どうしても間引かれる音が出てしまうなど、
様々なジレンマと対峙することになる訳ですが。。
人間の耳は、その人なりに程良く補正する能力を持っているだろうと期待していますが、
でも、自分が目指す音楽の理想だってありますから。

今回の芸術祭で出逢った多くのアーティストは、よそ行きではない、
着の身着のままの姿勢で、とんでもないパフォーマンスを繰り広げました。
思想や哲学無しに芸術へ取り組むことは不可能だと思いますし、
吟味や研鑽を少しでも怠ると、それらに己の心身が縛られてしまう危険と常に隣り合わせです。
その辺りをふらっと歩いて来たように見えても、常に自らをアップデートし続けているのでしょう。
自分とは見えている世界、聴こえている世界が違うのだと、
憧れの対象として考えられる方々と何人も出逢えたことは、
この芸術祭に参加させて頂いて本当に良かったことの一つです。

閑話休題。
何だかんだで、肉を切り刻めば血が噴き出します。
デザインの印象もあるのでしょうが、そんな当たり前のことを、
奇を衒わない手法で気付かせてくれる森重さんの音楽。
ライブで演奏を聴いていて「この人にも自作に関わって欲しい」と思うことがある訳ですが、
チェロ奏者に関してはなかなか出逢えずにいました。
森重さんの音楽を、もっと体感したいです。
いつか東京などでも聴く機会はある筈。
上手いこと予定を合わせられないか、ホームページのスケジュールを定期的に確認している所です。

とっても素敵な音楽と出逢えた仕合せ。
感謝。
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