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異常。

どもっ(・◇・)ゞ自分です。

今日は鹿児島県立加世田高等学校の創立100周年記念特別講演会の日。
なんとゲストは、藤倉大さん!
聴講出来た方々が羨ましかったです!(´;ω;`)

さて。
Twitter(の一部)で話題になっているピアノの内部奏法問題。
明日開催される某公演で再演予定だった曲が、公演数日前になって、
ピアノの内部奏法を理由に上演不可能だと連絡があったとのこと。

日本では殆どのホールにおいて、ピアノの内部奏法が拒否されます。
実際、ここで「ピアノの内部奏法」と書いて、どのようなものか想像出来るでしょうか?
きっと、ピアノを管理されているホールの担当者も同様の戸惑いがあるのかも知れません。

参考として、ピアニストの大宅裕さんが2009年に書かれたブログ記事を紹介致します。
「日本は世界標準から完全に取り残されている」というご指摘に同感すると共に、
この危機的状況をどうにかしなくてはならないと焦りさえ感じます。
http://oyaduo.exblog.jp/10680083

ホールのピアノで内部奏法が不可能な場合の例については、
作曲家の川島素晴さんが、今度上演される打楽器協奏曲を例に紹介されています。
このツイートによると、本番の会場、2度のリハーサル会場のいずれも内部奏法が禁止されていて、
内部奏法が可能なグランドピアノを借りて運搬すると、一番安い楽器でも1日8万円(+当日の延長料金)。
今回の上演では、実に26万円(!)を、内部奏法が禁止されているという理由で余計に支払われるとのこと。
https://twitter.com/action_music/status/254000397528739842

8月に鹿児島市で開催した『Trio Ku 鹿児島公演
主にヨーロッパの作曲家の作品を取り上げる彼らのレパートリーには、ピアノの内部奏法が普通に出て来ます。
委嘱新作として初演された拙作も、ピアノの内部の弦をギターのピックでトレモロする奏法を多用しました。

会場選びの際に重視したのは、内部奏法をゲリラ的に行うのではなく、
事前に会場の許可を得た上で公演を開催することでした。
内部奏法を断られたからって無断で実践するのは会場側の気分を害するだけですし、
将来的に、結局は現代音楽に関わる音楽家の首を自分で締めているようなものでしょう。

本公演を開催したe-space hallの担当者さんは、ご自身でも内部奏法について調べて下さり、
「調律師が終演後に問題が無いか確認すること。何かあった場合は自己負担」という条件を出して下さいました。
当たり前の条件のように思われるかも知れませんが、この条件を引き出すことがなんと難しいことか。。。
また、県内で最も信頼されていると云っても過言ではない調律師の方にご協力頂けることになり、
会場に内部奏法の安全性を説明して下さり、公演当日も朝9時から夕方5時まで立ち会って下さった結果、
当初提案されたプログラムとほぼ同じ内容の公演を実現することが出来ました。

イベントの多い夏休み期間中に、多忙を極める上述の調律師さんの予定がこの日だけ空いていたこと、
(今年2月にお願いした時点の話。この後、同日の調律の依頼が幾つもあったそうです、、、)
このホールの調律を普段から担当されている方であったことなど、
色々な好条件が揃ったことも大きかったと思います。
私にとっては、初めて使わせて頂くホール、初めてお会いする調律師さんでしたから、
仲介して下さった方々のご厚意も忘れてはなりません!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

私が書いているのは片田舎での一つのケースに過ぎませんから、
「そんなに甘くはない」という地域の方が断然多いだろうとは思うのですが、、、(;´_ゝ`)

ピアノの実質的な管理を調律師へ一任しているホールが大半でしょうから、
内部奏法を使う場合、調律師と一緒にお願いするのは有効な手段の一つかも知れません。
上述の通り、内部奏法を全く知らない人に許可をお願いした所で相手を戸惑わせるだけですし、
調律師よりも会場側から信頼されている利用者なんて殆ど居ないでしょうから、
その良し悪しは別として、調律師を介さない交渉は、現状では効率の悪い方法だと思います。
勿論、毎回上手くいくとは限りませんし、大きなホールではやはり困難でしょう。
私がこの案をツイートした直後、某作曲家さんが、
「某ホールでは『この奏法は大丈夫です』という調律師を事務所に軟禁して何か説教していた」
とツイートされていましたし、、、(独断で匿名の引用とさせて頂きました・・・)

また、会場を探す際に相談させて頂いた方の中には、
「それだったら、壊れ掛かったようなピアノを見つけて来れば良いんでしょ?」と言う方もいらっしゃいました。
内部奏法が用いられる曲を知らないが故の、悪意の無い純粋な発言だったと思いますが、
実際には普通に鍵盤を弾くセクションも多々あるので、それでは使いものになりません。

大きな公演に招聘されて演奏する場合は、
ホール側と、主催者が依頼した調律師の信頼関係がどれほどのものか、
そもそも分からないケースも多いでしょうから、なかなか難しいと思います。
でも、音楽に本当に前向きな調律師さんなら、きっと協力して下さるものと信じたいです!
(楽観視が過ぎるかも知れませんけど)

当然のことながら、会場や調律師に提出する企画書や参考資料をどのように作るのかも肝心だと思います。
会場の担当者がそもそもピアノのことを知らず、調律師が内部奏法のことを知らない場合など、
利用者はそれなりの手段を講じる必要があるでしょうし、
過去にとんでもない利用者が居たために拒否されてしまう場合だって少なくないでしょう。
上演する音楽に内部奏法が必要だというのは利用者の勝手ですから、
会場が一番気になっているであろう安全性や責任の所在などを明らかにする方を優先すべきでしょうし。
これから内部奏法を活用したいと思う方々のためにも、前向きに行動しなくては!(*^▽^)/★*☆♪

Twitterで何人かが提案されていましたが、大学や専門家、評論家が中心となって、
内部奏法がピアノに与える影響や、本当に安全なのかどうか等を、メーカーを巻き込んで調査する作業も、
今後は必要となって来るのかも知れないですね。

あと、内部奏法に限って書いていますが、ソステヌートペダルも同様に厄介な所があると思います。
(期待した効果が得られない、音が濁ってしまう、etc...)

現代音楽は「異常な音楽」だと、この夏から強く思うようになりました。
異常でない音楽を現代音楽と呼ぶ必要は無いのではないか、というくらいに(自戒を込めて!)
この異常さは、常にアップデートされるものでしょう。
Mr.マリックさんがTVでマジックのネタ明かしをされていたのは、
視聴者のマジックに関するレベルを高めた上で、更に高次元のマジックを楽しんでもらいたい、
という理由だと本人が語っていたように記憶していますが、現代音楽もそれが理想的だと考えます。
先日、「特殊奏法の有無を話題にすること自体が現代音楽の貧しさを露呈しているようなもの」と書きましたが、
奇異な奏法を駆使して人を驚かせることだけが現代音楽ではないでしょうし、
現代音楽関係者にとっては既に常識となっているようなことを珍しがられても、、、と思うことも正直あります。
「特殊」の反対は「伝統」や「一般」といった言葉ではなく、「平凡」ではないでしょうか。
(伝統的な奏法が特殊奏法になることも、特殊奏法が平凡にしか扱われないことも有り得る話ですよね)

既にこれだけの現代音楽の蓄積があって、その先を想像・創造するのが最大のミッションですから。
別に慈善事業として一般受けするような、迎合した作曲をしている訳ではないですが、
この乖離の現実を今一度しっかりと受け止めて、現代音楽に特化していきたいものです。
異常であるということは、現状を評価し続けながら、可能性を追求し続けることだと考えますので、
思わぬ所で可能性が潰されることは避けたいです。
安全性が認められた内部奏法をどんどん使える環境になって欲しいですし、
その一方で、内部奏法とは違う、アコースティックな別の可能性は無いものか、考えたいです。

最後に、今井慎太郎さんのツイートを引用して、今日のブログを締めたいと思います。
「個人への信頼と、責任を引き受ける個人が、ルールやシステムの上位にある、そういう場所で仕事をしたい。」
これに尽きますね!
https://twitter.com/pseudotaro/status/254017392219406336
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