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イニシエーション?

【2011年3月15日追記】
3月17日の『eX.16』は、12月21日(水)に延期となりました。



オルコッ党の皆様、ごきげんよう

3月17日(木)、杉並公会堂・小ホールで開催される
eX.16 マグナムトリオ、現代音楽を吹き飛ばす。』にて、
拙作、3人のフルート奏者のための《initiation》が初演されます。

「eX.(エクスドット)」とは、今の現代音楽界を代表する作曲家である、
川島素晴山根明季子両氏が主催する現代音楽のシリーズで、
通常のコンサートだけではなく、
出演者やプログラム内容に詳しい方を招いてのレクチャー(experiment[実験])を併催し、
現代音楽の動向を多角的に掘り下げる、刺激的な試みです。

16回目となる今回は、
あらゆる特殊管、特殊奏法を駆使し、
次世代型フルートパフォーマンス集団として活躍されている
マグナムトリオ(多久潤一朗氏、神田勇哉氏、梶原一紘氏)とのコラボレーション。
しかも、本公演で上演する作品の一般公募まで企画されました。

ということで、私は上記の《initiation》を応募したのですが、
作曲は(いつも通り? いつも以上に?)苦戦致しました。

一般公募の件が発表された当初、全く違うタイトル、内容の曲を構想しておりました。
それは、『第27回日本現代音楽協会作曲新人賞本選会』で初演して頂いた
オーボエとハープのための《in the dark》では消化不良に終わった、
奏者の配置を変え、私の独白のような内容のものにする計画でした。

ただ、12月中旬、
いつもお世話になっている作曲家さん(結局、ミラノではイタリア語でご挨拶?)から、
「マグナムの皆さんが演奏する意義の無い曲ではダメだろJK」的なアドバイスを頂き、
(ご本人は、優しく丁寧な言葉遣いをされる方ですので、アシカラズ)
この構想は破棄致しました。

しかし、「では、その条件下で、どのような曲を書きたいのか?」というのが、
すぐには思い付きませんでした。
加えて、昨年のうちに脱稿させる予定だった、
尺八(五孔一尺八寸管)、声、十三絃箏のための《夜想曲》の作曲が長引いてしまい、
(それでも、初演の3ヶ月前には、演奏家さんへお渡し致しましたが)
焦りばかりが募っておりました。

そんな中、twitterで見つけた、渋谷慶一郎氏のとあるツイート
東浩紀氏作詞、渋谷慶一郎氏作曲で、初音ミクをボーカルに起用した楽曲、
『イニシエーション』を制作するらしい。
(詳しくは、togetterにて)

「イニシエーション? 何それ?」
全く知らない言葉が、状況を打開してくれました。

イニシエーションというのは、通過儀礼らしい。
通過儀礼にも、色々とあるらしい。
作品の上演も、通過儀礼みたいなものかも知れないよね。

昨年の『第2回広島作曲コンクール本選演奏会』にて初演された、
フルートとピアノのための《椿》でも用いた、8音による音列を今回も採用しよう。
(夏田昌和氏にご指摘を頂いた「音列」という言葉が今回も適切かは、要検討)
この8音は、近似する微分音やグリッサンド等で通過する音はあるものの、
移高されることはない。
ただ、《椿》とは違い、耳で聴いて判断出来るゲート、判断し難いゲートを曲中に設定し、
それを通過する毎に、
音列の性格(中心音の在り方と云えるかも知れない)を変化させてみよう。
そこに在り続けるものとして、しかし、変容を免れないものとして設定された音楽。
曲の一部分ずつを、また、曲全体を「通過儀礼」と見立てた音楽。
そして、マグナムトリオさんによる上演を念頭に置きつつ、
彼らの特殊性、独自性を、如何にして自分の作曲に引き寄せられるか。

前述の渋谷氏のツイートは、年が明けて、1月2日深夜のもの。
五線紙に音を書き始めたのは、1月13日。
締切は2月1日だが、鹿児島からの郵送を考えると、1月28日には郵便局へ持って行きたい。
間に合わないだろうな…。
不安を抱えながら、作曲を進めて参りました。

一昨年、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための《葉桜》が
『第26回日本現代音楽協会作曲新人賞本選会』で初演された際に
フルートを担当して下さったのが、マグナムトリオを率いる革命児、多久潤一朗氏でした。
《葉桜》のリハーサルの際、多久氏が作曲された、独奏フルートのための《》について、
特殊奏法を中心に、色々と教えて頂きました。
今回の《initiation》は、それを踏まえての作曲となりました。

また、地元でお世話になっているフルート奏者、竹下順子氏にも、
技術的な部分だけでなく、色々と相談に乗って頂きました。

このお二方なしでは有り得なかったであろう《initiation》。
フルートを愛する素敵なお二方に、感謝。

17日のコンサートでは、
公募で選出された、北爪裕道氏、Claudio Nero Roy氏、私の新作だけでなく、
「eX.」を主催される、川島素晴、山根明季子両氏の新作は勿論、
伊藤弘之、中川俊郎両氏の委嘱新作も上演されます。

拙作を聴いたことのある方なら、お分かりかと存じます。
「どうして、ここにお前の曲があるんだ? レベルは勿論、タイプが違わなくない?」
はい、魔装少女です

私自身、ホンホンッという状態が止まらないプログラムです。
もしご来場を考えて下さっている方で、私からチケットを買ってやっても良いよ、という方は、
当blogのコメント欄やメールからだけでなく、twittermixiでも受け付けておりますので、
何卒宜しくお願い申し上げます。
皆さんも、ホンホンッと致しましょうO(≧▽≦)O
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